役員紹介
BOARD MEMBER

動物園学会 会長
村田 浩一
動物園(水族館を含む)の役割として一般に知られているのは、レクリエーション、環境教育、種の保全、調査研究の四つでしょう。でも、本当にそれだけなのだろうか?―この疑問を、私は動物園で働き始めしばらくしてから抱いていました。たとえば、1995年に発生した阪神・淡路大震災に際しては、都市公園法における地域防災拠点としての役割を実感しました。動物園に来て、飼育展示されている動物などに目もくれず、園内にいるトンボやオタマジャクシを追っかけている子どもたちを見て、レイチェル・カーソンが大切にしたセンスオブワンダーの場であることを認識しました。また、現在、動物園長として関わっている建築、デザイン、商品開発など多様な分野を考え合わせると、動物園と社会とのつながりは想像以上に広範であると思い及んでいます。
動物園の歴史を振り返れば、その起源は古代エジプトや古代ローマ、古代中国にまで遡ります。さらに、近代動物園の誕生から数えても約200年の年月が経過しています。その過程においては、動物園に対する批判や廃止論も提示されてきました。それにもかかわらず、今日に至るまで動物園が存在し続けているのはなぜでしょう。この問いは、改めて考察されるべき重要なテーマであるといえます。
かつて動物園学という用語を生み出し、その必要性を提唱された元上野動物園長の中川志郎氏は、本学問領域の定義について「総合的な科学であった、単一のものではない。関係ある科学を有機的に結びつけ、連関させることによって、ひとつの新しい学問体系をつくりあげようとするものである。」(『動物園学ことはじめ』、玉川大学出版部、1975年)と記しています。すなわち、動物園は学問的には境界領域とか超学際的領域に位置づけられる研究対象であるといえるでしょう。しかし、これまでそのような視点から動物園が学界において体系的に論じられる機会は決して多くありませんでした。もし動物園が一つの文化として社会に存在しているのであれば、その役割や意義について、研究者のみならず動物園に深い関心を寄せる市民も含めて学び、論理的に語り合う場、すなわち学会が必要であると考えます。これが、設立発起人の皆さんと長い時間をかけ検討を重ねてきた本学会設立の趣旨です。
話題はやや変わりますが、外国大使が各国に赴任した際、まずその国の動物園を訪れるという話を耳にしたことがあります。それは、動物園がその国の文化を如実に映し出す場であるからだと理解しています。日本の動物園が国の文化を体現する存在であるとするならば、その責務は決して小さくありません。本学会を通じて知識と情報を広く共有し、活発な議論を重ねることで、日本におけるより良き動物園の存在と、さらなる発展のために大いに語り合い寄与しようではありませんか!
役員一覧
会長
村田 浩一
よこはま動物園
副会長
湯本 貴和
日本モンキーセンター
副会長
田中 正之
京都市動物園
監事
牛田 一成
中部大学
監事
福田 豊
上野動物園
理事
赤見 理恵
日本モンキーセンター
理事
伊東 剛史
東京外国語大学
理事
小倉 匡俊
北里大学
理事
金澤 朋子
日本大学
理事
楠田 哲士
岐阜大学
理事
小針 大助
茨城大学
理事
小山 奈穂
株式会社MOLTON
理事
佐渡友 陽一
帝京科学大学
理事
野田 英樹
帝京科学大学
理事
堀 秀正
上野動物園
理事
本田 直也
野生生物生息域外保全センター
理事
三谷 曜子
京都大学
理事
森 由民
フリーライター
理事
諸坂 佐利
神奈川大学
理事
山梨 裕美
京都市動物園
理事
湧口 清隆
相模女子大学
理事
綿貫 宏史朗
日本モンキーセンター
幹事
(兼・選挙管理委員)有馬 一
よこはま動物園
幹事
(兼・選挙管理委員)安西 航
安佐動物公園
幹事
岡部 光太
京都市動物園
幹事
川瀬 啓祐
かみね動物園
幹事
(兼・選挙管理委員)中山 侑
千葉市動物公園
ブランド戦略アドバイザー
髙野 洋
株式会社SHINME
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